潮が動いていない、と言っても実際はすごくゆっくりなだけで一応水の流れはあるものなのです。

それが今日はどうでしょう。

これ、本当に動いていない。

微動だにしない。

エサ捕りは好き放題縦横無尽に動き回る。

いくら底の方にエサ捕りのタナを作っても、どんどん浮き上がってくる。

さすがに手詰まりになり茫然。

そんな時、ふと聞こえた水面を叩く小さな音。

特に耳をすましている訳ではないのですが、自然相手の仕事をしているとこういう音にはすこぶる敏感になります。

ボートの下に目をやると、そこにはイワシがびっしり。

先程の音はイワシが一匹跳ねた時の音。

このイワシがあれば大鯛もヒラメも狙える!

急いでタックルバッグからサビキ仕掛けを探しますが、こんな時に限って持っていない。

イワシの群れはかなり巨大で、私のボートの下を長いこと行ったり来たり。

私は空しくもその光景を眺めているだけ。

いざという時の為にサビキ仕掛けは常備しましょう。